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6月4日、アイマス1時間SS 

今回のテーマは「貧乏の不幸」「蜘蛛」「外郎売り」「恋愛話」。

今回は貧乏の不幸というテーマを選ばせていただきました。

SS本文は続きからをどうぞです><

不幸な私(?)

私の父と母は離婚した。
弟が死んでしまった後の父と母は夫婦といえるものではなく、日常的に喧嘩をしていたので、離婚するのは自然なことだったのかもしれない。

私は母に引き取られたのだが、私の家は、父が働き、母は専業主婦という構成だったため、収入は私のアイドル活動と毎月少量送られてくる父からの仕送りに限られてしまった。
当然というべきなのか、生活の質は数段落ちた。
それではまずいと思ったのか、母は、スーパーのパートを始めた。
日々帰ってきた後に疲れた顔で家事をする母を見ていると自分も悲しくなってくる。
私は「働く必要は無い」と何度も言ったのだが、母は「貴方の給料は貴方の学費や将来のためにとっておきなさい」と優しく返してくれるだけだった。

「千早さん、どうしたんですか?」
レッスン室で、話しかけられる。相手は高槻やよいさん。私のアイドル活動の中でデュオを組むパートナーだ。心配そうな表情で私の顔を覗き込む。
どうやら、レッスン中にうわの空になってみたいだ。
「なんでもないわ・・・。高槻さん、レッスンを続けましょ。」
そう答えてレッスンを続けようとする、でも・・・。
「嘘・・・。ですね。千早さん、最近ずっと、元気が無いです。どうしちゃったんですか?もしかして、まだ離婚の話引きずってるんですか?」
高槻さんは両親の離婚のことを知っていた。その前、プロデューサーに離婚の話をしたので、そこから高槻さんに伝わっていたのかもしれない。
高槻さんは触れないつもりでいたのだろうが、私がずっと元気が無かったので、聞こうと思ったようだ。

「母はずっと働いてるのに・・・。貧乏って不幸なのね・・・。父に捨てられた私たちはこういうのがお似合いなのにね・・・」
そう、愚痴ってしまった。
もう、昔には戻れない。学校から帰ると母が「お帰り」と優しく迎えてくれる、弟に歌を聞かせて喜んでくれる、休日に家族みんなで楽しみながら旅行できる・・。
そういう普通の生活が、あの日から崩れてしまった。弟も、父も、私と母の前からいなくなってしまった。

「それは違うと思います!!」
高槻さんから答えが返ってきた。そういえば、前に高槻さんの家が貧乏と聞いた事がある。給食費を経費で落とす羽目になったと律子が愚痴っていたのを偶然聞いたこともある。
「貧乏は不幸かもしれません。私も給食費を払えなかったり、欲しいものを買えなかったり、食費を切り詰めないといけなかったりと大変です。でもでも、やっぱり私は幸せです!!家族がいてくれるから!!それだけで幸せです!!」
高槻さんは続ける
「私は離婚ってゆーのを経験したり、弟を亡くしたりしたことがないので、その苦しみは分かりません!!でも、それを全部貧乏のせいにしないで下さい!!今の千早さんにはお母さんがいるじゃないですか!!弟さんやお父さんがいなくても、その分幸せになればいいんです!!」

-----私には分からないわ・・・。母があんなに苦労しても、貧乏なのに・・・。-----
私は心の中でそう呟く。高槻さんには、分からない。父や弟を失ったことが無い高槻さんには私の不幸なんて分からないのだ・・・。
形ばかりの同情はやめて欲しい。そういう同情が一番嫌なのだ。同じ貧乏だからと言って、同情しないで欲しい・・・。
その日のレッスンは、その会話以降当たり障りの無い会話だけで進み、夕方、私は高槻さんとプロデューサーと別れ、帰路に着いた。

「ただいま」
そういって、家の扉を開ける。鍵はかかっていたので分かってはいたが、家の廊下が暗く、私たちの未来へ続いていく道のようにだった。
「高槻さん・・・。やっぱり私にはわからないわ・・・。貴方の言う幸福なんて私には無いのよ・・・・」
そう自然に呟いてしまった。
「それは無いと思うわ。」
予想外の声がした。その声の主は私の母だった。どうやら、私よりも少し遅れて帰宅したようだ。
「私にとって、今でも千早は私の宝。あの人もきっとそう思ってるわ。あの人と離婚して、家族がばらばらになってしまったけれど、私にはまだ千早がいる。私は貴方の成長を見ていけるだけで幸せなのよ。だから貴方は貴方らしく頑張りなさい。私やあの人のことでクヨクヨしないで、アイドル活動を頑張りなさい。あの人もあの子もそれを望んでると思うわ。」
「実はね・・・。あの人千早がアイドル活動で遅くなるたび、貴方に暴言を浴びせてたけど、本当は貴方のこと応援してたのよ。CDも全部持ってるし、出演したTVは全部録画してみてたわ。」と母はにこやかに続ける。
最後に、「千早。私たちは貴方にとっては駄目な親だったかもしれない。でも信じて。私たちは貴方を愛してるわ。今更だけど、ゴメンナサイね。」そう、締めくくった。

自然と涙が出た。最近勝手に「私の居場所は家族の中には無い」と思い込み、自分のことを不幸だと思い込んでいたのかもしれない

高槻さん、私が間違っていたみたいね。私は不幸の子なんかじゃない。父はいなくなってしまったけど、ここから、母と一緒に幸福になってみてるわ。
だから、これからもよろしくね。

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今回は千早&やよいという組み合わせで行かせていただきました。
千早の離婚設定はあったのですが、どちらがわに引き取られたとかという話無かった気がしたのでこう書いて見ました。

着地点が難しくて、最後ごちゃごちゃになってしまいましたOt2反省です><
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コメント

非公開コメント

しみじみ。

アイマスSS、そこそこの量を読んでいます。
割と離婚後は、千早が一人暮らしを始める話が多いんですよね。
母親と同居していた場合でも、完全に崩壊していて、
母親が別の男性と交際を始めて鬱々としてしまったり。

こちらのお話は、和解のプロセスが描かれていて、
千早にも希望があって、とても良かったです。
やよいの言葉は、直接千早の悩みを解決するものではないけれど、
お金が無いことと不幸は必ずしも直結しないという生き証人なので、
やっぱり、説得力ありますね。否定のしようがありません。
前を向いて、ぜひ幸せを掴んで欲しいと思います。

拝読致しました

千早さんの離婚話というと、その関係性とそれに影響された千早さんの物語というイメージがあるのですが、それを生活面から切り取ったSSは少ないのではないでしょうか。良牙さんの発想に脱帽です。
離婚した後の生活を真面目に考えると、おそらく確かにその通りなんですよね。どうしてその発想をしなかったのか…色んなSS書きさんのSSを巡る醍醐味の一つですね。素敵な着想だと思います。
やよいさんもやよいさんらしい強さが溢れていて、こういういい意味でのタフさが表現されたやよいさん、大好きです。
千早さんとやよいさんのこういう真面目な話というのは個人的には久し振りでして、自然な感情の流れに心が震えてしまいました。いい話です、賭け値なしに。
素晴らしいSSをありがとうございました!

コメント返し

・小六さんへのコメント返し
コメントありがとうございます。
千早の離婚話もそうですが、アイマスのコミュニティは、その先がない話が多いので、続きが人によって違うのが面白いと思います。自分もSS巡りをしていて、「この発想はなかった」と驚かされる部分も多く、自分にとっては、アイマスというゲームの魅力の1つになっていたりします。

やよいと千早が絡むとやっぱり、やよいが千早に「がばぁ~」されるっていうイメージが多いんですかね・・・(中のヒト的な意味で)。結構、真剣そうに書ける気がする!!でも、がばぁ~のネタもいつか書いてみたいです><

コメント返し

・ガルシアPさんへのコメント返し

コメントありがとうございます。

離婚から、家庭崩壊という話もよく聞きますが、「いつか、本当に戻れるかもしれない」という離婚話もあると思います。
離婚と一言で言っても、種類は色々あると思いますし、千早が復縁に希望を持てる離婚話もありかなと思い、作ってみました。

最近NHKの「ゲゲゲの女房」を見たりする中で、貧乏になっても不幸じゃなくて楽しくやっていけるのが家族だとしみじみ思っていたりします。
物語内の村井家もアイマスの高槻家も、貧乏だから不幸なのではなく、貧乏でも工夫して幸せになっていける、その原動力が家族だと自分はかってながら思っています。

千早はCランク昇格時のコミュ(離婚話のコミュ)では、かなり落ち込んでいるように自分は感じましたし、引きずらずに頑張って欲しいという思いをこめて、この話を書かせていただきました。本当に千早も幸福をつかんで欲しいものです><
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